──ずちゅずちゅぶりゅ。ずちゅずちゅぶりゅりゅ。
先生に体重をかけて奥までペニスを突き入れられると、アソコの中が満杯になった。
ピストンされる度に、行き場を失った愛液が下品な音を立てて隙間から溢れ出してくる。
「奥さん、どうですか。脳が女性ホルモンをドバドバと出しているでしょう。何といっても、旦那さん以外のチンポですからね……。この、“慣れないチンポに犯される”ということが、不妊に悩む女性にとっては非常に重要になってくる訳です。どうです? 普段より興奮するでしょう? 普段より気持ちいいでしょう? いえいえ、いいんですよ、たくさん感じてください。大丈夫です。ええ、とても身体にいいことですから──」
「んはっ……やはッ……」
全裸でベッドに押さえつけられ、両膝を掴まれたまま正面から力強いピストンを見舞われる。
愛液が飛び散って、股もお腹もびしょ濡れになってしまった。おへそには私の恥ずかしい汁がたまりとなっている。
たくましい下半身と雄々しいペニス──彼の繰り出す一撃一撃が、肉体の内側にまで重く響いていた。
夫とのセックスではもっと余裕があったはず。
なのに、とにかく今は頭も身体も必死になって反応するしかなかった。
気持ちよすぎて、無駄なことを考えたりしたりする余裕が一切ない。
先生にペニスを動かされると、それに従って全力で喘ぎ、全力で身悶える。ほとんど自動的な反応。
私は顔の筋肉までをもピクピクと痙攣させながら、体験したことのない性的興奮に包まれていた。
「ふふふ、奥さんは本当に素晴らしい患者さんですね。顔も身体も超一級で。しかも感じている姿がこんなにも扇情的ときたら……私もたまらなくなってしまいますよ」
「んああっ、んあくッ……」
「いや本当に幸せですよ。あなたみたいな文句のつけどころがない、素直な患者さんに出会えて」
「んくはっ、んんあッ……」
「ほら、奥さんの中がぎゅるぎゅる動いて私のモノを絞り上げてきます。いいですよ、大丈夫です、その調子です。どうぞもっと乱れてください。身も心もすべてさらけ出して、存分に私を感じてください。普段の常識など忘れて“女”になる──それこそが、妊娠への第一歩ですから」
「──あがッ……」
全身の神経を甘い快感に撫でられ、口が閉じられない。
悩ましい吐息とあられもない嬌声を漏らし、よだれまみれで感じまくってしまう。
こんな無様な姿は人生でも初めてのこと──我慢しなければいけないと頭の隅で思う。
が、やっぱりこんなにも男らしいペニスの前ではどうすることもできないのだった。
次の一撃でさらに唾液が溢れ、その次の一撃で涙がこぼれ落ちる。
下半身からは愛液と──尿までが漏れてしまっている。
「それにしても奥さんは……本当に気持ちよさそうに感じられるんですね。旦那さんとの普段のセックスでも、こんなに感じてらっしゃるんですか?」
先生が長いペニスの先をぐりぐりと子宮に押し付けながら顔を近づけてきた。
お互いの吐息を嗅ぎあうような距離で見つめられる。
「あはっ、んはッ……こんなッ……」
──こんなに気持ちよかったことはありません。
興奮と快感に支配された私は、ついそんな言葉を漏らしそうになってしまう。
が、言い終わる前に巨大な罪悪感がこみ上げてきて、思わず言葉を切って口をつぐんだ。
至近距離、鼻頭を突き合わせたまま先生が見つめてくる。
ぐちゅぐちゅとアソコを攪拌されながら瞳の奥を覗き込まれて、私は自分の考えなど口にする必要があるのかと思った。
血液が集まって異常な状態に陥っている性器同士をねちっこくこすり合わせ、はぁはぁとお互いの息を交換しているのだ。
恥ずかしいはずなのに彼の強い視線からは目を離せず、私は涙ぐんだ瞳で見つめ返すしかなかった。
体温や肌の弾力、膣の収縮や足の痙攣、汗の匂いも女の匂いも全部知られてしまっている。きっと考えていることなど、全て見透かされているに決まっていた。
「んふぅ……ちゅぱ……、んく……じゅる……」
夫以外の男性に、ハメられながらキスをされてしまっている私。下半身には熱い肉棒を、そして上の口には粘つく舌をねじ込まれる。
「あふあ……」
頭の隅ではダメだと思っていても、精神的、肉体的にどうしても拒むことができない。
上下の口をトロトロに溶かし合い、ネバネバの汁を混ぜ合う。
こうしていると何か……先生と一つになって──二人合わせて一つの生き物になってしまったような錯覚に陥る。
全身に快楽が溢れて、えもいわれぬ幸福感に包まれる。
今まさに、男と女が一つになっているところなのだ。
こんなに気持ちいいことがこの世にあったなんて……。
気持ちよすぎて、言葉にできないほどの幸福感を感じてしまう。
気を抜くと魂までもが奪われそうになってしまう。
先生もそんな私の状態に気付いているのだろう、意地悪な質問を投げかけてきた。
「どうですか奥さん、私のチンポは。旦那さんのチンポと比べてみていかがですか」
「あんあッ……あふぁ、ああんッ」
「太さ、長さ、カリの大きさ、硬さ、反り、持久力、精子の量──すべてに自信があるのですが……。さすがに奥さんみたいなイイ女を嫁にとる男には敵いませんかね?」
「あんッ、そんなッ、ことはッ、んくああ……ッ、くあはッ……」
「奥さん、しっかり答えてください。医者にはウソも黙秘もごまかしもいけませんと何度言いましたか。不妊を治すという気があるのなら、私の質問には恥ずかしがらずに、すべて正直に、はっきりとお答えください」
「あふあっ、すっ、すいまっ、せんんッ……あンッ、あああッ……」
そうはいっても、私はそう簡単に喋れるような状況ではなかった。
先生は口では丁寧な印象だが、その実、彼の腰使いはというと──まるで弱いものを虐めるかのような意地悪な動きだったのだ。
一番奥までみっしりとペニスを埋め込み、子宮を圧迫する。そしてそのまま何十秒も子宮を押し潰し続ける──どころか、彼は腰をぐりんぐりんと回転させて子宮全体をこねくり回してくるのだ。
「んくあっ、んはあッ、ンンンッ!」
夫とのセックスでは絶対に味わえない感覚。
私は覆いかぶさってくる先生の下でよがり泣くしかなかった。
「で、どうですか奥さん。私のチンポと旦那さんのチンポ、どっちがいいですか」
もうたまらなかった。気持ちいい、それ以外のことは何も考えられない。
とにかく気持ちいい。上から下まで内も外も、全部が全部、気持ちいい。
だから私は、一切の嘘偽りもなく心の底から回答してしまった。
「あンッ、せんせいっ、のっ、方がッ、ンあああッ、くふあッ、これっ、がっ、こっちの方があああッ、すごいっ、すごいっ、スゴイッ、です……ンンあああッ!」
先生は私の答えが気に入ったのか、ご褒美だと言わんばかりにガッツンガッツンと荒々しくピストンをしてくれた。
膣の中を、大きなカリを持った亀頭が高速で移動する。私の肉を引っ張りながら出て、そしてまた押し潰しながら入ってくる。
「そうですか。分かりました。私のチンポと、旦那さんのチンポなら、私のチンポの方が気持ちいいんですね。ありがとうございます、嬉しいです。とても嬉しいですよ。ふふふ、よく分かりました」
「あぐあッ! あンッ! あンッ! あふアッ!」
「じゃあ私のチンポと旦那さんのチンポでは……どっちの方が好きですか」
パンパンパンパンパンパンパン!
「んんんあっ! せんせいのっ! せんせいのチンポっ! の方があああっ! 好きっ! 好きっ! 好きいいいあああっ! ッくあああアア……!」
私は声を張り上げ、背筋を反り返らせて痙攣した。
先生はなおも激しい腰使いのまま、しかし表情は変えずに言う。
「奥さん、よくできました。素晴らしいですよ。これならきっと妊娠できます。がんばりましょうね。ほら、私の男性フェロモンをたっぷりと膣で感じ取ってくださいよ。先走り汁の中にもたくさん含まれていますからね。膣のひだひだで全部吸収してくださいね」
「あふあ……はいいッ! はいいンッ! ンはああッ……っくあああああ!」
「そうです、素晴らしいです。どうですか、気持ちいいですか」
「んぐあぁッ! 気持ちッ! イイッ! 気持ちイイッ! 気持ちイイッ! 気持ちイイッ! んああああぁッ……!」
「ふふ、奥さんは素晴らしい患者さんだ。これはいい治療になっているはずですよ。どうですか? いまも女性ホルモンがたくさん出てるんじゃないですか」
「あんふぁッ! 出てるっ! 出てるっ! いっぱいッ──出てるううううぅ……! ッくはああああ……!」
二人分の体重をモロに受けて、ベッドがギシギシと音を立てる。
家にあるようなしっかりとしたベッドとは違い、診察室にある簡易ベッドなのだ。あまり激しくすると壊れてしまうのではないかと心配になる。
けれどそんな心配をしているのは自分だけのようだった。
先生はさらに強烈に、全体重を乗せてこれでもかというほど腰を落とし込んでくる。
背骨まで砕けてしまいそうな衝撃。
それはもはや暴力と呼ぶにふさわしいピストンだった。