ところで、そんな俺の本命女は一体どういう女かというと……。
まあ、思春期バリバリで性欲の塊であるこの俺が、月本の生腕を触っても教室まで逃げ帰ってこれるだけのいい女なのは間違いなく。
ほら、今──、
クラス一のいじめられっこである木元昭夫を足蹴にしてる、あの子が──俺の本命、岩崎美由紀なのだ。
…………。
まあ、ちょっと性格に難があるのは認める。
岩崎美由紀はどこのクラスにも一人はいる、女王様然とした女子のリーダー格、まさにそういう女なのだから。そんな彼女はもちろん、クラスのいじめられっこを足蹴にしたりもする訳である。
が──、
ああ、今日もスカートからのぞく生足が艶やかで麗しい。
おい、木元、普段はいじめられているお前を不憫だとは思う俺だが、今だけは羨ましくてたまんねーよ。頼む今だけでいい、代わってくれ。俺も岩崎美由紀に蹴られたい。くそぉ、岩崎の足を腹に食らうって、どんだけ幸せなんだろうか。
性格は悪かろうが、彼女は文句なしに学校一の美人なのである。
高校二年にしてすでに大手モデル事務所からスカウトが来ているのだ。
親の反対もあり、モデルの仕事をするにしても卒業してからにしろとのことで、今は進路に困ることもなく気楽に学校に通っている状態。
月本とは逆に、俺より少し高い身長。とにかく派手で、気が強くて、成績は悪い。月本とは逆に、茶髪のロングヘアーで、お洒落で、口も悪い。全体的にビッチ臭はするものの、それが決して下品にはならないのが──そこいらの不細工ビッチとは根本的な違いな訳である。
考えてみれば、和風で小柄でおとなしい図書委員とは正反対の女である。
この二人が俺の中で一位二位を争っているのだから……自分のことながら、男心というのも分からんもんだと思う。
なーんてことを考えつつ、今日も元気に健康的な色気を振りまく岩崎美由紀に俺は見とれていた。
自分には絶対に手の届かない、だからこそ手を伸ばしてみたくなってしまう女。俺はあんな女に告白しようとしているのだ……。改めて自分の無謀さに恐れ入る。
が、やっぱりなぁ……。告白してこっぴどくフラれるにしても、そこはほら、青春時代なのである。何も動かないでいることはできないと思うのだ。
それに、だ。
俺だって今、全然圏外だと思っていた月本に告白(?)されてからというもの、ずっと彼女のことが気になっているのだ。今やダントツ一位だった岩崎美由紀の地位すら危うくなるほどに、彼女のことを好きになってしまっている。
つまり、俺が岩崎美由紀に告白してみれば、同じことが起こる可能性だってなくはない訳だ。
どうせ何もしなければ、岩崎は俺という男がクラスにいたことも知らないままで卒業し、モデルとして働き出してしまうに決まっていた。ならばそれよりは、告白してフラれても、彼女の記憶の中に住まわせてもらえる方がずっとマシだ。そう思う訳である。
うん、そうだ。やっぱり俺は告白しなければならないのだ。
顔を上げて決意を新たにする。
と、同時に、月本の姿が頭の中に浮かんできた。
あ、えーと……。もしも俺がフラれても、月本はやっぱり俺のことを好きでい続けてくれるのだろうか。もしそうなら……あのカラダも好きにさせてくれるのだろうか。
うーん、本当にそうだとしたら……。もしかして、俺って恐れるものは何もないのではないか?
チャイムが鳴り、岩崎美由紀も自分の席へと戻っていく。
俺は目で彼女の姿を追いかけながら、言葉に出来ないほどの頼もしさを感じていたのだ。月本真紀という女が存在してくれることに対して。
いくら月本のバックアップがあるといっても、やはりいざ岩崎美由紀に告白しようとすると、恐くて手が震えた。OKをもらえないのは当たり前にしても、もしかすると今後生きていけないぐらい酷い言葉で罵られるかもしれないのだ。
告白なんて初めてだし、女慣れしていない俺にとっては、やると決めていても──それはなかなか踏み切れる行為ではなかった。
昼休み。一人になった岩崎の背後、数メートルのところまで近づいておきながら……俺は後ろを振り返って全力で走り去ってしまっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
背筋に汗が浮いている。
くそお。
やっぱり俺には岩崎美由紀に告白することなどできないのだろうか。
そう思っていた時だった。目の前に、月本真紀の姿が見えた。
「つ、月本っ」
俺は不安な気持ちを、全て彼女にぶつけてみようと思った。とりあえず岩崎に告白するにしても、女慣れはしておかなければならない。そう思って。
けれど、目の前まで来てきょとんと首をかしげる無防備な月本を見ていると──、
うむぅ……。
どうにも若い性衝動というものは抑えきれないほどに高まってしまう。
彼女のスカートから伸びる肌色の生足。たいていの女子生徒の足を「うまそうだなぁ」と思って眺めてきた俺なのだ。そのうちに一本(いや、ワンセットか?)が、まさに目の前にあり、しかもいくらでも触り放題であるなどと言われてはどうすることもできない。
ああ、もちろん触ったさ。触ったとも。
彼女の腰に左手を添えて、右手で太ももから膝、ソックスに消えるふくらはぎまで全部触ってやった。表も裏も。ずっと触ればどんな感じなのだろうと不思議に思っていた膝裏まで。
その感触は、すさまじかった。
表面はひんやりと冷たい。が、しばらく触っていると温かいと分かるのだ。皮一枚隔てた中は、筋肉や脂肪や血管や神経などが詰まっていて、その全部が熱を発していると分かる。
まさに、生きた女の足。生命力溢れる、女子高校生の生足だった。
さわさわと触る。
すべすべでつるつる。
見ているだけなら皺もなくてパンパンに張ってる感じだけど、触るとものすごく柔らかい。自分の足なんかと比べても、驚くほど自然に指が食い込んでいく。なんだこのギャップは。女兄弟のいる奴には当たり前のことかもしれないが、自分にはマジで未知の感触だった。これが女の足か。すげぇ。
もうたまらなかった。
これだけ足を撫で回しても何も言われない。そこらの痴漢と同じ行為をしてしまっているのに、何も文句を言われないのだ。
そりゃあもう男ならば、さらに調子付くしかない。
だから俺は、月本の露出している肌という肌を触りまくってやった。足も、二の腕も、首筋も、耳もほっぺも鼻も、全部徹底的に触りまくってやった。
「はぁ、はぁ」
興奮した。フル勃起である。
そして、止まらなくなった俺の手は、月本の胸を服の上から鷲掴みにした。
「あん……」
ただ突っ立って戸惑っていた月本だが、その時になってようやく声を漏らした。
可愛らしい声。喘ぎ声と言っていいと思う。
頬を赤らめたりして、それだけで一発抜けてしまいそうな表情をしている。
「くっそ……」
たまらない気持ちで引き続きワシワシと胸を揉む。
白いシャツと、中のブラジャーの感触が手に伝わってくる。しかしその奥に、確かに柔らかい脂肪の塊も感じられた。そしてそれが意外と大きいのだ。外から見るだけなら、小柄な彼女の身体にちょうどいいぐらいの大きさ。なのに、触ってみれば結構なボリューム感があるのだ。
「はぁ、はぁ」
頭がおかしくなりそうだった。もうシャツもブラジャーも全部取り去ってじかに触りたい気になる。
けれど今は単なる休み時間で……どうにも無理くさかった。
だから俺は、代わりにスカートの中をまさぐってやることにした。
プリーツスカートの下から手を突っ込んで、月本の股間──その布に手を伸ばす。真下から“その部分”を触ると、じっとりと湿り気があるのが分かる。
別に濡れているという訳でもないだろうが、わきの下や何やらと同じで、そこに溜まっている空気だけが生温かく感じるのだ。
予想以上の温度と湿度。スカートって中がスカスカだから、温かさなんて外気と一緒かと思っていたら──違ったんだ。女って結構、股間にはこういう熱い空気の塊を維持しながら歩いているのかもしれないと思った。
なんだか、知らなかったことがどんどん分かってくる。
それは相当な興奮と快楽だった。
じゃあ、その中はどうなってる。パンツの中、月本真紀17歳のアソコは今一体全体どうなっているんでやんすか!
「はぁ、はぁ」
手を伸ばす。パンツのゴム部分へ。布切れを下ろして見てやろうと思ったから。
けれど、女子の下腹部あたりの感触がこれまた新鮮な感じで。俺はずっと彼女のすべすべのそこを撫で回してしまっていたのだ。
なんだよこれ、き、気持ちよすぎるだろ……。
と、その時である。休み時間終了を知らせるチャイムが学校中に響き渡った。
俺はズボンの前を膨らませたまま、びっくりして手を止める。
改めて客観的に自分の格好を確認してみる。と──俺は廊下に膝をついて、月本の下半身に顔を近づけて息を荒げているのであった。
恐る恐る見上げてみる。
が、月本は何でもないといった顔をしている。俺にされるがままでいる、それこそが当たり前なのだといった様子である。
何だか悔しくなってしまい、俺は立ち上がりざまに、不意打ちで彼女の唇に軽くキスをする。
しかしそれでも──月本は恋人同士が別れ際にそうするよう、少し微笑んで手を振り、テケテケと教室へ戻っていくのだ。どことなく嬉しそうに。
「くそお……」
いまだに股間はパンパンに膨らんでいる。
何だかものすごく負けた気がした。
俺は授業に遅れるのも構わず、とりあえず一回トイレに行ってから教室に戻ろうと思った。
[ 2012/01/11 11:33 ]
都合のいい性奴隷 |
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