ホテルで入念にシャワーを浴びた。
可能な限り精子は洗い流したつもり。でもそれにも限界がある。自分ではどうしようもない部分の方が多かった。
仕方なく仁美はそのまま病院に駆け込んだ。
が、そこで彼女を待ち受けていたのは、実に残酷な知らせだった。
「感染したのが昨日で……そして今日もうこれですか。あなたこんな短時間のうちに、一体何人の男に抱かれたんです?」
先生は別に仁美を虐めたい訳でもなかっただろう。純粋な疑問といった感じで聞いてきた。
が、彼女はもう顔を真っ赤にしてうつむき、恥ずかしさに身を固めるしかなかった。
「……す、すみません……」
「いや、別に謝ってもらってもどうにもなりませんが……。これはもう手術は無理ですよ。完全に手遅れです」
「そ、そんな──」
「いやまぁ……淫虫とうまく付き合っていけばいいだけの話ですけどね。幸い淫虫は害というほどのこともない。ただ性欲が高まり、全身の感度が上がって男が欲しくなるという、ただそれだけのこと」
「そ、それだけって──」
「命に関わる深刻な病気に比べればマシな方ですよ。ほら、困った時は私も協力しますから」
そう言うと先生は、机の引出しを開けて中から数枚の写真を取り出した。
仁美はそれを受け取り、一体何が映っているのかと確かめてみる。
そして、写真を手にしたまま絶句してしまった。
その写真の中には──精液にまみれた裸の女性たちが映っていたのだ。
何発もの精子を身体中に浴びてピースサインをしている若い女。高校の制服だろうか? チェックのスカートだけを腰に巻いた状態でバックから突かれている女の子。結婚指輪をした三十前後の女性は、口を大きく開けてその中に大量の精子を溜めていた。ベッドの上で五人ほどの男性に囲まれて、足先しか見えていない女性の写真もあった。
「……あ、あ……あ……」
仁美はそれを見ただけで興奮し、目の前の男性に熱い視線を送ってしまっている自分に気が付いた。
先生の唇が迫ってくる。
仁美は身体を動かすこともできなかった。呆けた表情のまま彼のキスを受け入れる。
ちゅく……ちゅく……じゅる……。
病院の一室で、先生に激しく胸を揉まれながらキスされる。
彼の手がスカートの中に入ってきた。
仁美は自分から足を広げて、その手がもっと奥にまで入ってこられるようにした。
「……んはっ……」
口を離して熱い息を吐くと、先生が頬に手を添えてきた。そして言う。
「淫虫は子宮全体に広がれば、もうそれ以上は増えません。どうですか、この際ですから今日ここで……しっかりと増やしきっておきますか。私が協力して差し上げますので……」
先生はズボンを下ろし、中からぶるんとペニスを取り出した。
仁美は犬のように舌を出して、その物体から目が離せなくなる。
「吸いたいですか? いいですよ。思う存分舐め回してもらって構いません」
仁美は頭を下げて、先生の半勃ちのペニスに口を近づけていく。
ぐしょぐしょに濡れたアソコを、指でかき回しながら……。
七月二十日、月曜日。
淫虫は、仁美のすべてを支配した。
[ 2011/11/29 03:20 ]
淫虫症の女 |
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