ん……? なんだ……?
腰の辺りがぼんやりと熱くなっている。下半身に羽が生えて飛んでいってしまいそうな浮遊感。何かものすごく気持ちがよくて、勝手に腰が持ち上がってしまう。
「んうぅ……」
俺は呻き声を上げながら、ゆっくりとまぶたを開いた。
視界の先には見慣れた天井が広がっている。自分の部屋だ。
背中が痛い。どうやら俺は部屋の真ん中に置かれているコタツテーブルに寝かされているらしい。
──ちゅぱ……じゅばっ……じゅるるるるる……、ちゅ……じゅぼっ……ちゃくちゃく──。
やたら卑猥な水音が耳に飛び込んできた。
一体自分はどうなってしまっているのだろう。そう思って、苦労して首を起こし──俺は自分の姿を確認して、驚きに声を失った。
まず、なぜか自分は全裸だった。生まれたままの姿で、テーブルの上に仰向けに寝かされている。
そして、全裸であるからにはもちろんアソコも出しっぱなしだ。俺はチンポを突き出した格好で大の字になっているのだった。
さらに、ここからが重要なのだが……。
そんな俺の股間には、あの自分のことをサキュバスだと言うどこからどうみても女子中学生にしか見えない少女が顔を埋めているのだった。
じゅばっ……じゅごじゅごじゅご……ぶちゅる……じゅく……。
「おおおうぅ……くおおお……」
俺は彼女に、ねっとりとチンポをしゃぶり上げられていた。
少女は、その可愛らしい容姿からは想像もできないほど下品でディープなフェラチオをお見舞いしてくるのだった。
意識を失っていた間にも相当しゃぶられていたのだろう。俺のチンポはすでにギンギンに反り返り、少女の甘い唾液にまみれてテラテラと輝きをみせていた。
ちゅるるる……じゅごっ……ぶぱっ……。
美しい彼女の唇、そして愛らしい彼女の舌。それらが俺みたいな男の汚いペニス、その表面を縦横に這い回っている。
「うおおっ……ふああっ」
彼女がその小さな口をいっぱいまで広げて、俺の亀頭を口内に含んでくれる。
陰茎の半分ほどを一気に生温かく粘り気のある柔肉に包まれ、俺は言葉にもできないほどの満足感に襲われた。今までの人生でも経験したことがないほどの、巨大な感動。
ただの女にフェラチオをされても、こんな幸福感は味わえなかっただろうと思う。サキュバスを名乗る少女の、犯罪的なまでに若く美しい容姿。それこそが快楽の源であるはずだった。
彼女に裏筋を舐められ、カリ首を刺激され、そして尿道口を吸いたてられる──それだけで射精しそうなほどの気持ちよさ。
「あああおおお……気持ちいいぃ……すごおおお……」
まるで性交でもしているかのような感覚だ。
チンポの付け根から尻穴にいたるまで──あらゆる部分の筋肉がヒクヒクと痙攣し始める。
先っぽからは精子を漏らしたかと思うほどの、大量のガマン汁が湧き出ていた。
俺は彼女がチンポを舐めているその姿から、一時も目を離すことができなかった。
女子中学生然とした、ローティーン雑誌のモデルさんみたいな彼女。そんな彼女が際どい水着姿で、しっとり且つピチピチの身体を大部分さらけ出して奉仕してくれている……。
彼女の反り返ったしなやかな背中が、柔らかそうに肉の詰まった腰が──目から脳、そして脳からチンポへと伝達され、快感に姿を変えてまた脳に戻ってくる。
「くおおああああ……」
俺はもうこれ以上大きくできないというところから、さらにもう一段階チンポを勃起させて快感に打ち震えた。
少女は亀頭をぱっくりと咥え込んだまま、上目遣いにこちらの目を覗き込んでくる。
“どう? 気持ちいいでしょう”そう言わんばかりの自信に満ちた表情である。
俺はそんな彼女の視線から目を離すこともできなかった。
なんせめちゃくちゃ可愛い顔で、目を合わせているだけでチンポを包む気持ちよさが何倍にも膨れ上がるのだ。
その上、可愛い顔に似合わずストロークは大きく、じゅぼじゅぼといやらしい音を立てて肉棒を吸いたててきて──。
もうたまったものではなかった。魂が昇華してしまいそうなほどの気持ちよさ。
彼女とはずっと見つめ合っているだけで、言葉の一つも交わしていない。だけれど、俺たちは今、世界中の誰よりも深く分かり合えているのだと感じることができた。
分かり合っているというか──仲がいいのだと思う。何といっても性器をこんなにもねっとりと愛撫してもらっているのだ。俺の粘膜と彼女の粘膜が、みっちりと接触している。これ以上に仲のいい行為なんてそうそうない。
本当にこうしていると──サキュバスというよりは、天使。
そうだ。彼女は天使だ。
だってこんなにも気持ちのいいことをしてくれているんだから。紫の羽と悪魔のしっぽを持った天使だ。それ以外の何者でもない。そう思った。
「あはあああ……うおおおお……」
もう気持ちよすぎて、どうしようもなくなってきてしまう。
恥ずかしいし情けないけれど、これだけ分かり合っているのならきっと許されるはずだと思い、俺は思いっきり身悶えてこの快楽をさらに深く享受してやろうと決めた。
そしてこの時になって、俺はようやく、自分の身体がまともに動かせなくなっていることに気がついたのだった。
身体を揺らそうとしても、胴体の部分に力が入らない。
腕を上げようとしても、肩がろくに上がらない。
指先や足先はかろうじて動かせるものの──どうも、身体の芯の部分が麻痺を起こしているような感じだった。
末端の僅かな動きしか許されないらしい。
もちろん、手錠や縄なんかで拘束されている訳でもない。
寝ている間に薬でも使われたのかとも訝るが、しかし十中八九は彼女の能力なのだろうと思う。
こちらを見る少女の目が、赤く光り、ほのかに笑っているように見えた。
やはりそうなのだ。彼女はサキュバスなんだから。魔術も使えるというようなことを言っていたじゃないか。きっと、彼女の目を見れば催眠術にかかったように金縛りになるとか、そういうこともあったりするのだろう。
じゅるるるる……ちゅぼっ……ちろちろ……。
「くおおおお……」
が、そんなこともどうでもよくなってしまうほどの気持ちのよさ。
身動きは取れなくても、腰の辺りの筋肉だけはいつまでもピクピクと痙攣し続けていた。
最高だった。幸せすぎる。本当に、奇跡のような時間。
女子中学生のとんでもなく気合の入ったエロいフェラを体験できる日が来るなんて……。
「ほおおお……」
が、──これが終われば死ぬのか……。そう思うと、何となく切なくなってくるのだった。
最高の幸福を味わって、人生って素晴らしい! そう思った直後に、容赦なくその人生自体を終わらされてしまうのだから。
なんという理不尽だろう。
──いや、よくよく考えてみれば、本当にものすごく卑劣なやり方じゃないか? これ。
バイト終わりに疲れて帰れば、いきなり部屋に女の子がいて、彼女が自分のことをサキュバスだと言い──正直、度肝を抜かれていた部分もあった。
だから最初から、文句を言ったり抵抗したりしない方がいいのではないか、そういう心理状態になってはいたが……。
果たして本当にそれでいいのだろうか。
このまま自分の意思を放棄して、流されるまま魂を抜かれていいのだろうか。
ちゅ……ちゅるる……、じゅ……じゅるる……。
彼女は俺のチンポから口を離すことなく、垂れてきた髪を耳の後ろにかき上げた。そのしなやかな仕草がまた可愛らしくて、俺は心の中で“死にたくない”という気持ちがムクムクと大きくなるのを感じていた。
──死にたくないよ。こんな可愛い女の子がいてくれるこの世界から去りたくない。
別に生きていたって(今日みたいな)特別な事情がない限りは、彼女らと接することはないかもしれない。
だけど……、それでもいいじゃないか。こんな素晴らしい子たちと、同じ時間に、同じ世界に存在していられる、それだけでも十二分に価値のあることなんじゃないか。
俺のチンポをしゃぶってくれている少女の奇跡的な美しさが、皮肉にもこの俺に心変わりをもたらしてくれた。
俺はチンポを吸われつつ、「あふっ、あふっ」と情けない声を出してはいたが、──頭の中では、“こうなったら絶対に死ぬわけにはいかない。どんな方法を使ってでも生き延びてやる”などとひとりごちて、心に固く誓いを立てているのだった。
しかし動かない身体では、できることも限られてくる。
俺は肉体的な抵抗は早々に諦めて、精神的に──根性で勝負してやろうと思った。
意思の力で、チンポを制御するのだ。
何でもいい。頭の中で南無阿弥陀仏を唱えても、死んだおばあちゃんのことを思い出してもいい。とにかく、何とか意識を別のところにそらして、この身体を包み込む興奮と快感を追放するのだ。
そして、勃起状態から脱却するのだ。
というか、そうしないことには命がないのだから。
彼女の中で射精してしまえばそれで終わりだ。
いま勃起を鎮めることに成功すれば、結合すること自体が不可能になるのだから。
充分勃起しているのに彼女が挿入しようとしない今こそが、最大のチャンスなのだ。
彼女の企みを不発に終わらせてやる。
人間の男だってやる時はやるってところをみせてやる。
「んむっ……むふぅ……ちゅる……、じゅるるる……んっ……」
彼女はなおも可愛らしい顔とおいしそうな身体と超絶フェラテクで、俺のチンポを苛め抜いてくる。
が、ここが我慢のしどろこなのだ。
俺はハッと気合いを入れて息を止め、いやらしく高まった気分を鎮め、現実の気持ちのよさから目をそらしていく。
明鏡止水。
どす黒く彩られた心と身体を、真っ白いイメージで塗り潰す。
「んぱあっ……んむふうぅ……じゅるるるるるる……」
「……」
「ちゅばっ……んんふあ……むくっ……んぐぐ……ぢゅるるる……」
「……」
ビクンビクンッ!
が、やっぱり無理だった。
俺はどちらかといえば、諦めはいい方だったのだ。
こんな天使のような美少女に、こんなにもお手本のようなフェラチオをされたら男として興奮と快感と幸せを感じない訳にはいかない。
俺はもうこんなにも気持ちいいならマジ死んでもいいわという考えしかできなくなっていた。
息子も同意してくれていた。俺の息子は人生で一番というほどギッチギチに勃起していた。
──ああ、こんな状態のチンポを女の子にハメてやることができたら、どんなに素晴らしいだろう。俺が気持ちいいのは絶対だとして、きっと相手もめちゃくちゃ喜んでくれると思うのだが……。
こんなチンポをハメられたら、その子はきっと俺のことを好きになってしまうのではないか。そんな風に夢が広がるほどの、記録的な立ち方だった。
「ちゅるるるる……じゅっぽんっ! っぷはあっ!」
サキュバスの少女は満足げに肉棒から口を離し、キレイな顔を素晴らしい微笑みで満たして言う。
「ふふふ、準備はできたようね」
[ 2011/12/16 06:20 ]
敏感なサキュバス |
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