私は男と向かい合うようにして、マットレスの上に座っていた。もちろんお互いに全裸のままだ。
男の前にはコンビニの袋があって、その中にはいろいろな食べ物が入っていた。彼はその中からお弁当を取り出してフタを開けた。
とくに何を話すでもなく、彼は一人でもしゃもしゃと食べ始める。
ときおり思い出したようにこちらを向き、口移しで食べさせてくる。私はされるがままに、その半固形物を受け入れる。
ごくん──。
横目で部屋の隅を見ると、そこには私が持ってきた例のサバイバルナイフがあった。ずっと気にはなっていたのだが、やっぱりまだ放置されたままだ。
男も私の注意がナイフに行くのは分かっているだろうと思う。
だというのに、どうして部屋の外に持っていかないのだろう。
自由になった私と、抜き身のサバイバルナイフ。
(──身の危険は感じないのだろうか?)
男は完全に無防備だった。何しろ裸であぐらをかいて両手でお弁当を食べているのだから。
私がいまナイフに走り寄れば、簡単に殺傷能力のある武器を手にすることができるのだ。
──男の考えていることが分からない。
もう私の復讐心は消えた、そんな風に思っているのだろうか。
(──なくなってなどいない……。決してなくなったりはしない……)
確かに何度も抱かれて、そのたびにイカされて、あまりの気持ちよさに自分自身を見失ったこともある。男に向かって、好きだなんて叫んだこともあるような気がする……。
だけど、あれは本当にそう思っていたからじゃなくて──ただ単に、興奮して気持ちよくて──そう、高まっていたからついつい口にしてしまっただけのこと。
──まさか、本当に好きになるわけがないじゃない……。
男はそれを分かっていないのだろうか。自分のことを好きだという女には殺されない、そう思っているのだろうか。
(だとしたら、相当なバカだ──)
私は覚悟を決めた。
慎重に、タイミングを見極める。
男が箸でごはんをすくい、口に運ぼうとするその瞬間──床を蹴って跳ぶ。
飛びつくようにしてサバイバルナイフを拾い、グリップを握って男に向けて構える。
男は私の急な行動に面食らった様子で、
「ん、なんや、どないした?」
箸を止めた。
彼が振り向くと、そこにはもちろん、ナイフを手にした私の姿。
そんな私の姿を確認してもなお、男は動揺を見せない。
「ああ、なんや、ナイフか。どうしたんや、それで何するんや」
まるで自分には関係ないというような、のん気な言い草である。
「何するんだ、じゃないよ……」
私はできるだけ低い声を作って言う。
「……アンタまさか、私が何をしにここまで来たか、忘れたとでも言うんじゃないでしょうね……」
精一杯脅しを効かせたつもりだったが、男はたいして怯んだ様子もない。それどころか──再び箸を動かして弁当を食べ始めたのだ。
驚く私に、男は口を動かしながら言う。
「ん、ああ、そういや、言うてたな、何か。俺を殺すとか。最初のころは……」
「──最初だけじゃない! 今だって気持ちは変わってない!」
「ほう、そうかそうか」
「そうかじゃない、わかってるのか! 殺されるんだぞ!」
男はぽりぽりと頭を掻いてこちらを向く。股間には勃起したペニスがそそり立ち、圧倒的な存在感を示していた。
「……いやなあワシはな。そんなことよりもや……」
ペニスを指でピンと弾き、男は言う。
「しゃぶってくれや」
「! ──な、何をっ!」
男が亀頭の先に指をあてがうと、ペニスの先から透明な液体が糸を引いて伸びた。
「ほら、チンポの先から汁が溢れてきよって……。しゃぶってくれんか」
あぐらをかいたままの、不遜な態度。
「──ふ、ふざけるな! 今がどういう状況か分かってるのか!」
「……分かっとるわい。ワシのチンポがビンビンで先から汁が溢れ出してきとる状況や。今しゃぶってもらったら絶対気持ちエエからな。しゃぶってくれや」
「──くっ、ふざけるな!」
何なんだコイツは──。どうしてこんな状況で、こんなことが言えるんだ──。
(まさか……私がしゃぶるとでも本気で思っているのか? こんな状況で? あんな下品なモノを……)
──あんな下品な……、あんなチンポを……。
あんな……すごい──。
「ん、どうしたんや。はようしゃぶってくれや」
身体が震える。太ももを伝って愛液が垂れる。
──くっ、何を……。私はあいつを殺すためにここにやってきたんだから!
一歩、また一歩、ゆっくりと近づいていく。ナイフのグリップを握る手に力を込める。
狭い室内、すぐに男の前に着いた。
相変わらず男はのん気に弁当を食べている。こちらに注意も払っていない。ペニスはさっきよりも一層グロテスクに血管を浮き出させていた。
(──簡単だ。ただナイフを突き立ててやればいいだけ。どこでもいい。力いっぱいやれば、問題ない。それだけで、すぐに終わる。簡単だ──)
私は男の目の前で床に膝をつく。手のひらが痛くなるほどにナイフをきつく握りしめる。
ふと視線を落とすと、男の股間に脈打つペニス。先からはだらだらと汁を垂らしている。
(絶対殺してやるんだ。絶対殺してやるんだ。絶対殺してやるんだ──)
私は心の中でずっとそれだけを繰り返しながら、
──両手を床について、身体を折り曲げた。
水を飲む猫のような格好で、男のペニスの先端に口をつけ──尿道から溢れてくる汁をすすった。
ぢゅる……。
「──あああ、気持ちエエわ」
男が恍惚の表情を浮かべて息を漏らす。
私は両手を床について、男の怒張を舐め上げた。
じゅる……じゅるる……。
陰茎に舌を這わせて、カリ首も舌先で刺激。ツバをたくさん分泌しながら、丁寧にしゃぶる。
亀頭全体を喉奥で包み、睾丸や足の付け根にいたるまで舐め回す。そしてまた、長い裏筋に沿って舌を登らせ──先端の汁をすする。
亀頭に舌を巻きつけたまま、全体を咥え込んでいく──一番深いところまで。
男の陰毛が鼻先をくすぐり、喉ちんこが圧迫されて吐きそうになる。涙とよだれが溢れてくるが、気にせず男根を口に含み続ける。
多くなった水分を利用して、じゅぼじゅぼと下品にしごきたてた。
「あああ……ええぞ、うまいぞ……おおおお……そう……」
男のペニスは口の中で、何度も跳ねた。わざとやっているのか、自然とそうなるのかは分からないが、ピクピクと動いている。
私は口の中全体で肉棒と雄汁の味を感じながら、フェラし続けた。
やがて──。
「おおおおおお、そろそろや……」
そう言うと男は私の後頭部に手を置いた。
そして、力任せに私の頭を動かす。
「──っ!」
じゅごじゅごじゅごじゅご!
「ぶはっ! んぶぶっ! んぶぶぶぶんんんんっ!」
脳みそを激しく揺さぶられながらの、強引で容赦ないイラマチオ。
頭が揺れて何も見えなくなる。ただ口内を性器のように扱われて、呼吸もできない。なぜだかアソコからは愛液が溢れて股を濡らしている。
じゅごじゅごじゅごじゅご!
男のペニスが口の中で膨らみ、痙攣する。一瞬の後に、
「っくおおおおおおおおおおおおお!」
ドクドクドクドクッ!
彼は私の喉奥に射精。
大量の精子が食道に流れ込んでくる。鼻の奥にも入った。涙が溢れて、いまだ射精の収まらないペニスを口に含んだまま咳き込んだ。
ものすごく生臭い匂いが口中に広がり、私は身悶える。
が、男はすべてを吐き終わるまで頭から手を離してくれなかった。
ものすごい力で股間に顔を押し付けられる。尿道に残っていた精子がトロトロと舌の奥に流れてくる。
何分にも及ぶ長い射精。男はその余韻を楽しむように、その後もしばらくは解放してくれなかった。
「ぶっはあ──はぁ──はぁ──」
ようやくまともに息を吸い込むことができた私は、口からザーメンの糸を何本も垂らしながら咳き込んだ。
そして男は、間髪入れずに私をマットに押し倒してくる。
「初フェラやな。気持ちよかったぞ。チンポまだまだ連発できるからな……。口を精子まみれにした美由紀かわええから、このまま犯したるわ」
そう言って、私のツバと精液でドロドロになったペニスをアソコに当ててくる。足首を掴まれて、強引に股を開かせられる。
「ワシの精子にまみれた顔眺めながら中出しや。ザーメン味わいながらイカせたるわな」
「──んんんっ!」
──そして、私はその後二時間近く犯され続けた。
精子の匂いを嗅ぎながら、何度も何度もイカされた。
男は二発も中出しし、私は上の口でも下の口でも精子を味わわされるのだった。
視界の端にサバイバルナイフが見えた。
が、もうどうでもよかった──。
[ 2012/01/09 20:49 ]
姉のカタキは女殺し |
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