彼はソファに座っている。もちろん服を着たまま。
そして私は、ソファの正面に四つんばいになって股間を男に向けているのだった。
もちろんこちらは全裸で、全身ドロドロ。彼に向かってパックリと広げられたアソコは赤く腫れ上がっている。興奮しすぎて中の粘膜までがヤバイことになっている。
そしてそんな穴を、下半身全部を、男にまじまじと見つめられているのだ。
私は顔を床に押し付け、上半身をだらしなく突っ伏したままで屈辱にまみれていた。
何もかもすべて、男のいいなりになった結果だった。
「ほら、オマンコ広げておねだりしてくださいよ……そうしたら、僕のチンチンを差し上げますから。ガチガチのチンチンで、いっぱい突いて、中に濃厚な精液をたくさん吐き出してあげますよ。僕はずっと欲求不満でしたからね。毎日ヤッているご主人とは精液の濃さが違います。まぁ、何と言っても童貞ペニスですから。三十四年間、どこにも注ぎ込む機会のなかった子種を、今日すべてあなたの中に染み込ませてあげるって言ってるんですよ。ねぇ、想像しただけでたまらなくないですか? 奥さん」
男の言葉は、今の私にはエロ過ぎた。
私は女として、言葉だけで屈服させられていた。でなければ、こんな醜態を晒したままで隣人の前にいられるはずがない。
男の言葉に、指に、舌に、理性を溶かされてしまったのだ。
恥も、常識も、何もかもが頭から消え去っていく。替わりに思考を支配するのは、強烈な性欲だけ。
まだかろうじて夫の顔が頭に浮かんでいるが……やはりそれも、もやが掛かったようにぼやけてしまっている。このままでは遅かれ早かれ、彼の言っていた通り──私は夫の顔も名前も忘れてしまうことだろう。
「あああ……あああ……」
そんなのはいやだ。いやなのに……。
なのに……私は。もう目の前にぶら下がっている快楽の魅力に抗える気がしないのだった。
「んふうぅぅぅ……ああああ……」
「何です奥さん、うんとかああとか……そんなんじゃ誰もチンチンあげる気になんないでしょうが。ちゃんとおねだりしてくださいよ。分かるでしょ? チンチンハメてくださいって。オマンコの奥でドピュドピュ射精してくださいって……簡単なことでしょうよ」
男に早くおねだりしろと催促される。
私だって、おねだりしたい。そして童貞ペニスで思う存分膣内をかき混ぜてもらいたいのだ。
けれど……。
ほんのわずかに残った夫への愛情が、最後の一線を踏み越えようと口を開きかける私を押し留めていたのである。
ダメだ、このままじゃ……本当に堕とされてしまう。
そう思った時だった。
霞のかかった意識の中に、たった一つの回避方法がくっきりとその姿を浮かべ始めたのである。
──このまま、オナニーして性欲を発散させればいいじゃない。
内なるもう一人の自分が、静かに語りかけてくる。
──チンチンが欲しくて欲しくてたまらないのなら、もうすぐにでもおねだりしてしまいそうなのなら……いっそオナニーしちゃえばいいんじゃない?
確かに……ソファに座る隣人にお尻を向けて、アソコが丸見えの状態でオナニーするだなんて恥かしい。
だけれど、それだけのことで彼のチンポ奴隷になることが避けられるのなら……それも悪くはないんじゃないか?
「あああ……あああ……あああ」
朦朧とする頭で、つらつらとそんなことを考える私。
「ほら、どうしましたか。はやくおねだりしてくださいよ。オマンコ乾いちゃうでしょうが」
男もイライラし始めているようだった。
私は口内に溜まった唾液を飲み込み、もう他に方法はないのだからと──彼に向かって突き出された股間を、自らの手で慰める決心をした。
ソファに座る男に見せつけるような、本気のオナニーを開始する。
私が右手を使ってグジュグジュと激しく蜜壷をかき混ぜ始めると、男は驚いたようにソファから腰を浮かせた。
「何やってんですか!」
その彼の驚きようが、面白かった。
だから私は、もっと彼に見てもらおうと──柔らかくほぐれ切った膣内の肉を、ぐりぐりぐりぐりと指で圧迫し続けるのだった。
ペニスには負けるかもしれないが、可能な限り奥まで指をねじ込んでいく。
刺激する部分はどこでもいい。
もう私のアソコは快楽製造機と化している。どこをどう触っても、気持ちのいい汁しか溢れてこないのだ。
私は彼に向かって尻を振り、愛液を派手に飛び散らせて女体を絶頂へと向かわせていく。
あまりに意外な行動だったのか、男は驚いたままで声も出さずに私の痴態を見つめていた。
が、しばらくすると、
「奥さん、何やってんですか。いや、まぁ、オナニーしたいのなら、すればいいですけど……」
そう呟いたのだった。
私はそれを聞いて、ありがたいと思った。
このまま指を使ってイキまくれば、溜まりに溜まった性欲を発散させることができるのだ。
そうすれば、最終的には男におねだりをしなくて済むし、最悪の事態には陥らない。
そう思えた。
確かに、ストリップでもここまでするかというぐらいの最低なオナニーショーだ。
が、それでおねだりせずに済むのなら僥倖というもの。
おねだりさえしなければ、犯されることはないのだから。夫を裏切る結果にはならないのだから。
この地獄から抜け出す道が見つかり、私の思考力も徐々に回復の兆しを見せていた。
「アアアァッ……イイ、気持ちいい……ンンンッ!」
アソコを弄んで確かに気持ちがいいが、それでも一時の痙攣肉人形のような最悪な状態からは抜け出せた気さえしていた。
心なしか、体力も回復している。
「んふぅ、んふぅぅ……ふううぅぅぅ……あああ」
このまま行けば、きっと大丈夫なはずだった。
私は希望さえ見えてきたことに気力を取り戻して、一心不乱に指を動かし続けた。
オナニーなど慣れていない私だったが、今の身体は適当に指を埋め込むだけで簡単に絶頂を迎えることができる。
汗と汁を迸らせ、牝犬のように咆哮しながら自らの下半身をえぐり続ける私。
ガクガクガクガクと腰を痙攣させ、男に向かってその股間すべてをさらけ出してみせる。
私の口からはとめどなく愉悦の雄たけびが漏れる。決して敗北感からくるものではないその声色。
「あおおおおおイグッ、いぐううう……いぐ、いぐいぐいぐいぐ……!」
ビクンビクンビクン!
股間をいじり回している右手、胸を揉みしだいている左手、さらには両足の太ももからつま先までもが、快楽に大痙攣を起こしていた。
「ああああああああああああああッ……!」
気持ちがいい、気持ちがいい、気持ちがいい──。
こんなにも気持ちがいいオナニーなんて、人生でも初めてのことだった。
私はなおもアソコの肉を掻き分け、途切れることのない絶頂に涙しつつ──夫との約束は守れたと、ぼんやりとした頭で思うのだった。
[ 2011/11/29 14:41 ]
淫虫症の女 |
TB(-) |
CM(-)