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淫虫症の女 2-12

 それでも私が口を押さえ、意識を朦朧とさせながら耐え忍んでいると、


「じゃあトドメを刺してあげるよ。これで絶対に声が出せるようになるからね」


 男がそう言って、私の「後ろの穴」に指をねじ込んできた。


「? ンンンンンンンッ!」


 親指だった。

 お尻を鷲掴みにしている右手の親指。それを、少し位置をずらすことで肛門の入り口ににあてがってきたのだ。

 絶頂の余韻を受け、閉じたり開いたりを繰り返していた人妻の蕾。そこに、割れ目を伝う汗をたっぷりと絡めた親指が、メリメリと埋め込まれてくる。


「あひッ……! い、いひぃいぃぃ……!」


 外からの物体を受け入れるようにはできていない穴なのだ。入り口の肉は驚き、そして呆れるほどの異物感を脳に伝えてきた。

 すぐにそれらは、不埒な侵入者を追い返そうと自動的に激しく収縮し始める。

 が、男の親指はそんな抵抗もものともせず、ヌメる肛門を我が物顔で押し入ってきたのだった。


「……んはああああぁぁぁぁぁッ……!」


 結局、前後の穴を二つ同時に広げられてしまった。

 両方の穴、その内側の肉がズボズボと刺激されていく。


「はぁあぁぁあぁぁ……! ああー、ああー、ああーッ!」


 私はアゴを上げ、喉と背中をエビのように反り返らせて全身を激しく痙攣させる。


 ビクビクビクッ!


 声が漏れるか漏れないか、というレベルの話ではなかった。

 気持ちよさのあまり、生きるか死ぬかという問題だった。

 こんな交尾のクライマックスにおいて、未知の感覚を送り込んでくるなんて──そんなの卑怯だ。そんなの、耐えられるわけがないんだから──。


「ンホオオオオッ! オオオオオンッ! オオオオオオンッ!」


 ──チンポハメながらケツ穴ほじくったら気持ちよすぎて号泣するよ。

 何時間か前、男が言っていた言葉を思い出した。

 確かに、彼の言う通りだった。

 今の私は、チンポハメられながらケツ穴をほじくり回されて気持ちよすぎて号泣してしまっているのだ。全身の肉を震わせて嗚咽し、快楽に身悶えている。


「ふふ、思ったとおりだ。やっぱド変態の由里はさ、マンコ突かれながらケツ穴ほじくられるのたまんないみたいだね。お肉がスゴイことになってるよ」


「ンアアアアアッ! アアアアアアアッ!」


 内側の肉が全て引きずり出されるかのような錯覚。

 穴の周りの筋肉が思い通りに制御できないせいで、腰から下が相手に乗っ取られてしまったかのように思える。

 いや、ように、ではない。

 考えてみれば確かに今の状態は──男に股間全部を制圧されている以外の何物でもないのだった。


「あひいいぃ……、くひいいいぃぃぃ……、あ、い、いいッ! いい、いいッ! いいッ、いいッ……!」


 相手の支配下に置かれて、抵抗もできなくなったノーガードな淫穴たち。

 敏感なそこには、男が与えたいだけの快楽がありのまま叩きつけられることとなった。

 ガチガチの勃起ペニスが、ぶっとい亀頭を強引に出し入れする。根元まで埋め込まれた野太い親指が、アナル内側の誰にも触られなかった壁をえぐり込んでくる。


「んひいいぃぃぃッ! いいッ! イイッ! イクッ! イクッ! イクッ!」


 股間で光が爆発したかと思ったら、それは光ではなくて快感というものだった。

 一瞬、自分が何をしているのかも分からなくなった。目の前が真っ白になって、まさに前後不覚。

 ふと意識を取り戻した時には、ただ好きなように男に抱かれている、痙攣するだけの肉奴隷がいた。誰だこれはと思ったら、それは自分だった。

 私は不潔な童貞勃起ペニスに、完膚なきまでに敗北し、屈服させられていたのである。

 それこそ、頭がおかしくなってしまうほどに──。


「い、いぐぅううぅぅぅ! んぐ、うぐううううぅぅぅぅ!」


 何度も強制的に絶頂へと押し上げられ、その度に腰全体を上下させてイク。踏ん張った両足を折り曲げたり突っ張ったりして、何度も何度も快楽に喘ぐ。

 乳首を鉄柵にこすりつけ、自分の指を口の中に入れて性欲を発散させていく。

 女に産んでくれたことを母に感謝しながら、尽きることない肉欲を甘い快感へと昇華させていく。


「あぐ、うぐ、んっぐうううぅ! イクッ、イクッ、イクッ、イクッ! うぐうううううっ!」


 私はヨダレを撒き散らしながら絶叫した。

 彼は空いた手で、そんな私のクリトリスまでつねってくれる。

 クリトリス、膣、アナル。

 下半身の最も敏感な三点。その全てを最高のやり方で責め抜かれ──想像を絶する快楽に、ついに失禁までさせられてしまった。

 股間から両足にビショビショと尿を飛び散らせ、完全に我を失う私。


「イグイグイグイグイグイグイグイグッ! イッ……イッ……イッ……イグウウゥゥゥ! はあああああああああーッ!」


 夫以外の男性の指で、チンポで──こんなにも最低な姿にさせられてしまった。

 けれどこれこそが、誰かの女になるということなのだと思えた。

 私はいま、生まれて初めて──女にさせられているのだ。





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[ 2011/11/29 15:20 ] 淫虫症の女 | TB(-) | CM(-)
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