「奥さんが興奮すればするほど、女性ホルモンは活発に働きますから」
「……そうですね。奥さんはどういったプレイで興奮なさいますか。あ、いや失礼。──それを考えて実行するのが、担当医である私の仕事でしたね。これは失礼しました」
「──では、奥さんがたっぷり女性ホルモンを分泌できるような治療方法を考えておきますので。楽しみにしておいてください」
──という訳で……。
私はまた真壁先生と一緒にいた。
が、今日は病院の診察室で、ではない。
先生に提案されて、私は彼を自宅に招き入れていたのだった。
「旦那さんは何時ごろお帰りになられますか」
リビングのソファーに腰を下ろした先生に尋ねられる。
今日の彼は白衣を着ていない。薄茶色のズボンに白いシャツという姿。
こうして見ると、本当にどこにでもいる普通の中年オヤジにしか見えない。
「七時か八時ぐらいになると思いますが……」
かくいう私は、デニムのミニスカートに薄い青のブラウス。
はたから見れば何もおかしくない格好だ。
が、実はすでにパンツを脱がされていたのだった。
先生は玄関に入ってくるなり、いきなりスカートの中に手を入れてきた。
そしてそのまま、下着だけを剥ぎ取ってしまったのだ。
なんでも、その方が興奮して女性ホルモンが分泌されやすくなるとのこと。
私はスースーする下半身を強烈に意識しながら、先生の前、ガラステーブルの上にお茶を置いた。
「そうですか。ではまだ五時間以上もありますね。いや、よかったです。これだけ時間があれば、奥さんにたっぷりといい治療を施して差し上げられます」
「……」
気まずさにうつむいてもじもじしている私の、その露出した太ももに──彼が手を這わせてくる。
ひどく現実味の薄い光景だった。
夫と二人で生活している自宅。そのリビングで……こんな昼日中から夫以外の男性を上がり込ませ──そしてその男に、ノーパンの生足をさすられているのだ。
「──っ」
彼は当然のようにスカートの中にまで手を差し入れてくる。五本の指を器用に動かして、女の秘部を弄ぶ。
──ちゅく、ちゅく。
誰の耳にもはっきりと聞こえてしまう、いやらしい水音。
私は震える足に力を入れて、なんとか膝を折らないようにと耐えた。
「奥さん、興奮してらっしゃるようですね」
彼は歯を食いしばる私を意地悪な表情で見上げながら、なおも指を動かし続ける。
「んくっ……」
「やはり私の思った通りですね。奥さん、あなたは旦那さんのことを本当に心から愛してらっしゃる。だからこそ、その旦那さんに悪いと思うようなことをすれば、強い背徳感と相まって──とんでもなく性感が刺激されてしまうという訳ですよ。ほら、これがその証拠です」
そう言うと先生はアソコから指を抜き、それを私の鼻先に突きつけて広げた。
粘つく愛液にまみれた指の間には、透明な液体の橋が架かっている。
「どうですか。分かりましたか? 奥さん、あなたは旦那さんの留守中に──彼以外の男を自宅に連れこんでとても興奮しているのですよ」
「……そ、そんなことっ……」
「いえいえ、いいんです。それでいいんです。これなら女性ホルモンもたっぷり出ているはずですからね……。奥さんが感じるというのなら、どんどんやっていかないことには治療になりませんから。あなたは夫以外の男性を自宅に連れ込んで、その男にいやらしい行為をされる──そういうことで感じる女なのですよ」
「──っ、そんなっ、ちがっ……」
「だから、奥さん、違いませんって。その証拠にほら、ココがこんなにもぐちょぐちょになってるじゃないですか。ほら。ほうら」
じゅくじゅくじゅくじゅく──。
「んあっ、はあぁ……」
「奥さん、強がる必要はありませんよ。今は旦那さんもいないのですから。医者である私しかいません。私には、嘘も偽りもなしだと言ったでしょう? 大丈夫ですよ。すべて開放してください。私はけっして変に思ったりしません。どうですか奥さん。本当は身体だけじゃなくて、心の方もドキドキしてしまっているのではないですか? これから自宅で、愛する夫の留守中に、しかも彼以外の男性に──一体どんないやらしいことをされるか……期待されているのではないですか?」
「ちがっ……んっ……そんなっ……」
「違いませんよ。違うなら、どうしてココがこんなにもトロトロになっているのですか? おかしいでしょう」
じゅくじゅくじゅくじゅく──。
「──んくあっ……あふあっ……せんせっ……」
アソコの中を執拗にかき混ぜられて、私はもう立っていることもできなくなった。
膝を崩してソファーに倒れ込む。が、その前に──先生の太い腕に力強く抱きかかえられて、彼の胸に引き寄せられてしまう。
まるで恋人の胸にすがりつくような体勢。
そしてそのまま、先生に強く抱きしめられ、身体を撫でられ続けた。
いつだったか──興奮していた夫にも、こんな風に抱き寄せられたことがあったと思い出す。
が、そう思うとさらに強烈な罪悪感が湧いてきた。
あのときと同じ格好──なのに、いま私を抱いている男性は、夫ではないのだ──。
「さあ、奥さん、しゃぶってください」
先生は下半身丸出しでペニスを勃起させていた。私の手を引き、後頭部を掴んで強引に近づけていく。
「……んっ」
半ば力ずくでペニスにキスをさせられてしまった。
蒸れた男性器の匂いが、つんと鼻を刺激してくる。
「ほら、口を開けてください。不妊を治したいのでしょう?」
強く閉じていた唇を、亀頭の先端でこじ開けられていく。
私の抵抗など、先生はものともしない。
確かに口調だけなら患者に対するそれだけれど、その実、彼の行動は──まるで自分の女……それも、従順な奴隷を扱うようなものなのだ。
「んむ……じゅぷ……」
そうこうしているうちに、勃起したペニスは丸々口内に収まってしまった。
「ああ、奥さん、奥さんの口は……ああ、やっぱり気持ちいいですよ。これは、すごく、ああ、気持ちいいです」
「んくぅ……んんむ……」
根元まで咥えさせられてしまっては、諦める他なかった。
私はあごを限界まで開いて、口全体で先生のペニスをしゃぶり上げた。
ペニスのサイズが大きすぎて、フェラをするとどうしても涎が垂れ流しの状態になってしまう。
先生の股間、そしてその下のソファーにまで、濃い唾液が垂れ落ちていく。
「んふあっ……ぢゅるるる……ぷはっ」
私は必死になってペニスに舌を這わせる。
カリ首を舌先でこすり、裏筋を舐め上げ、尿道口を喉の奥まで迎え入れる。
口から出すときも、ぢゅるるると吸引しながら引っ張り出すように刺激する。
「ああ、気持ちいいですよ」
先生が呼吸を荒げながら腰をピクつかせる。
ペニスもドクドクと脈を打つように口内で震えている。
男性の快感というのは想像もつかないが、もしかしたら女性より気持ちいいのではないかと、彼の顔を見上げながら思った。
先生は、フェラをする私の後頭部にやさしく手を添えて、髪の毛をぐしゃぐしゃにしながら頭を撫でてきた。
「ああ、奥さん、可愛いですよ。可愛らしい顔ですよ。ああ、チンポをしゃぶっているときの奥さんは本当に可愛いですね。愛おしくなりますよ」
医者が患者にかける言葉ではないような気がする。
が、男性器を頬張っている今の私にとって、その言い草はなぜか心に馴染んだ。
返事ができないかわりに、亀頭を包み込んでいる舌にさらに力を込める。
「ああ、奥さん、奥さんも興奮してるんじゃないですか? 私のギンギンに張ったチンポを口中で感じて──興奮してるんじゃないですか? ええ? どうなんですか」
先生は左手で私の腰を引き寄せ、手を伸ばして股間に触れてきた。
ちゅく──。
「ぷあっ──、んっ……あんっ」
言われるまでもなかった。
私のアソコはぐちょぐちょに溶けてしまっていた。
「奥さん、興奮してるじゃないですか。これ、ほら、さっきよりずっとひどいことになっていますよ」
秘部を確かめていた彼の指使いが、徐々に激しさを増す。
私はペニスを頬張っていられなくなり、自分の唾液でネバネバになったその肉棒に頬をこすりつけながら喘いだ。
「んやはっ、せんせっ、あふぁッ……」
「ふふふ、もうたまらないといった感じですね。それでは、寝室に行きませんか。奥さんがいつも旦那さんに可愛がってもらっているそのベッドで、今日は私がたっぷりと治療行為をして差し上げますよ」