その後、先生は何度も何度も射精した。
膣内が精液で満たされると、彼はもう充分だと思ったのか、以降は私の顔や身体にまでザーメンをかけ始めたのだ。
髪の毛から顔中、口中、そして身体中──。
手の指や足の指にも精液を塗り込め、私の全身を臭い匂いでコーティングしていく。
身体中がぬるぬるになり、気を抜くとテーブルの上で滑ってしまう。
私の下には、汗や唾液に混じった精液の水溜りができていた。
「ぷはぁっ──」
液体というよりは固形物に近いドロドロの濃い精子。
口の中のものは飲み込むことも吐き出すこともできない。
口内で膜のように広がり、下手をすると呼吸さえ妨げられる。
ザーメンで溺れ死ぬなんて最低な死に方をしてしまわないように、私は必死になって息を吸うのだった。
そしていま私は……テーブルの上で四つんばいの格好にさせられて、背後からお尻に乗っかられていた。
まるでオス猿に犯されるメス猿だ。バックから、一番深いところにまで生殖器をねじ込まれている。
「あは……かはぁ……」
背中には生温かい汁が落ちてきていた。
唾液だ。
きっと背後では先生がだらしなく口を開けて快感に顔を歪ませていることだろう。
その表情がありありと想像できて嫌になる。
が、かくいう私も尻を突き上げ、涙と涎をテーブルに滴らせて間抜けな表情をしているのだ。
彼も私の顔を思い浮かべているかもしれない。
「ふああっ! んはあっ!」
激しいピストンに乳房も踊る。
肘と膝をガクつかせながら、快感に精神を破壊されないよう大声を出して喘いだ。
テーブルの上で四つんばいなのだ。
さっきまであお向けで上を向いていたときとは明らかに違う光景が目の前にあった。
──夫が突っ伏して寝ているその姿が、全部丸々視界に入るのだ。手を伸ばせば触れられる場所に。
それなのに私はあられもなくよがり、身体をくねらせて、はしたない声を上げている。
バジュ! バジュ! バジュ!
精液と愛液でドロドロになったアソコから下品な音が響いてくる。
その音に包まれながら、私は真壁一朗という名のオスの交尾を受け入れ続ける。
ドクドクドクッ──。
彼のペニスは、もはや常に射精をしているという状態にあった。生物のように痙攣して、少量の精子を延々と吐き出し続けている。
もう本当に、人間に犯されているという気もしなくなる。何か得体の知れないバケモノにでも異種交配させられている気分。
普通のセックスでは考えられないような異常なまでのいやらしさに、無理矢理興奮と感度を高められていく。
彼が最初に言っていた通り、信じられないぐらいの気持ちよさだった。
頭の中が快感に支配されてしまって、何も考えられなくなる。
生理的嫌悪感でさえ気持ちいいとしか受け取れない。
「んあはあっ! んっくうううう! あああああんっ!」
夫の後頭部を霞む目で見つめながら、バックからのピストンに肉を揺らす。
テーブルの上にあったものは、すべて床に落ちていた。
それほどまでに激しい、バックからのセックス。
ズバンズバンと尻の形が変わるほど力を込めて打ち込まれる。
私はテーブルの上で全身をガクガク揺らしながら絶叫していた。
「んあああっ、イクイクイクッ、またイッちゃ──イッ──くうううう……!」
彼もイキっぱなしなら、私もイキっぱなしだった。
興奮のあまり身体中が性感帯になって、もう何をされてもイケる状態。
乳房を鷲掴みにされて、乳首をビシビシと指で弾かれてイク。ペニスを無限に抽送されつつ、お尻の穴に指を入れられてイク。歯型が残るほど強く肩を噛まれ、耳をかじられてイク。
「奥さん、気持ちいいですか?」
「んっふうあああいいいっ……! 気持ちイイッ! 気持ちイイッ……!」
顔中、身体中が先生の精子まみれなのだ。匂いもすごいことになっている。
けれど私はその匂いを嗅ぎながら、またどうしようもない快感を叩きつけられてイクのだった。
訳のわからない幸福感が押し寄せてきて、涙が溢れる。
私は今、幸せの絶頂にあるのだと思いながらまたイッた。
「──っんふうううううぅぅ……!」
歯を食いしばり、テーブルの精子溜まりに額を押し付けながら、肉を震わせてイク。
もう身体は完全に壊れてしまっている。次は頭がおかしくなると思う。
「奥さん、私があなたのすべてを食らい尽くして差し上げます。今日で、あなたは旦那さんの妻から、私の女に変わるのですよ。いいですね。心も身体もすべて私に捧げてください。全部残らずぶち壊して差し上げますから」
「──っンはあああっ! イクイクイクイクイクッ! ンっふううううう!」
自分でも制御できない痙攣に顔面がわななき、舌を噛みそうになる。
全体重をかけてテーブルにべったりと押し潰され、乳房が潰れる。
四肢それぞれに手足を絡ませられ、身動きの取れない状態。
四つんばいでのバックから、伏せバックへの移行。
精子まみれのテーブルに身体の前面を密着させ、背後からは汗まみれの先生にぎっちりと抱かれてピストンされる。
自分より大きく重い男性に押さえ込まれると、本当に動けなくなってしまった。
が、テーブルと彼の間、狭い隙間でそれでも痙攣は収まってくれない。
不自由になった四肢の中で無理に筋肉が跳ねる。
その状態でさらにガンガンと肉棒を突かれて、絶頂に次ぐ絶頂を味わう。
「んぐうううっ! っんふうううううう!」
子宮内部にまで亀頭を押し込まれ、ドクドクと射精され続けていた。
彼のペニスもひどく痙攣し、私の膣壁も痙攣しているのだ。
もう何もしなくても繋がっているだけで快感が止まらなくなる。
「ああふあああああ……んふあああああ……」
何が何だか分からなかった。
とにかく気持ちよくて、幸せで、最高だった。
だから先生が口を近づけてきた時には、私も思い切り首を後ろに向けて無理な体勢で舌を吸うのだった。