どれぐらい時間が経ったのかも分からない。二人の体液の量からして、ゆうに二時間は経過していると思うのだが。
ともかくその間ずっと、私は先生に海よりも深く愛され続けていた。おそらく一時も肌が離れることはなかったんじゃないかと思う。
先生は強烈にピストンをして私を虐め抜いたかと思うと、まったりと抱きしめていたわってくれたりもした。
押しては返す、波のようなセックス。
私は数え切れないほどイカされた。
「では、最後の締めにしましょう」
彼はそう言ってペニスを抜き、テーブルを下りた。
ようやく解放された私は、テーブルの精子溜まりにぐったりと倒れ伏す。
ヒクヒクと全身を痙攣させながら、だらしない顔つきで舌に絡みついたザーメンを転がす。
何をするつもりなんだろうと思って見れば、先生は寝ている夫に近づいていくところだった。そして、机に突っ伏す夫の肩に手をかける。
まさか起こすのか思ったが、どうもそうではない様子だった。
先生は夫が座る椅子を彼ごと持ち上げて、横を向かせた。
そして寝ている夫のズボンのボタンを外しては、ジッパーを下げる。
「……」
ろくに頭を回さずに見つめている私に向かって、テーブルを下りろと言う。
私は結構な時間をかけて、ふらつきながらも何とか先生の言う通りにした。
久しぶりに真っ直ぐ立ってみて、改めて自分の身体がひどい状態にあることを思い知った。
ただ立っているだけなのに、たらたらと身体中から精子が垂れて床を汚すのだ。特に股間からはボタボタとジャムのような精子の塊がこぼれ落ちていた。
先生はそんな私を、夫の股間に顔が近づくように床にひざまずかせるのだった。
「え……」
まさかと思って先生の顔を見上げる。媚びるような視線を向けるが、やはり無駄だった。
「さあ、旦那さんのペニスを取り出して……」
先生に関して言えば、嫌な予感は必ず当たる。
寝ているから立たない、意味がないと言って拒否しようと試みるが、そんなものが先生に通用するわけはないと心の中では思っていた。
「大丈夫です。男という生き物は寝ている間にも勃起して、射精もできますから」
「……」
無理なのだ。私が先生に反抗したり意見をしたりすることは。
先生が上で、私が下。もうずっとそういうことを叩き込まれてきたはずではないか。
しぶしぶ夫のパンツから彼のイチモツを取り出す。
先生は四つん這いになっている私のアソコからたっぷりと精子を掻き出して、それを私のお尻の穴に塗り込めてくる。
滑りのよい粘液のおかげで、アナルには先生の指が二本深々と突き刺さった。
全身が性感帯になっているからか、痛みは全くない。それどころか、前の穴にも劣らないほどの甘い感覚が腰一帯に広がるのだった。
夫のまだ柔らかいペニスを右手に持ちながら、裸体をくねらせて悶えた。
入口から奥の方にいたるまで、しっかりと精子を練り込まれてしまう。
「あなたが旦那さんのペニスをしゃぶり、口内に発射されているのと同時に──、私があなたのアナルの奥深くに精子を注ぎ込んで……それで終わりにしましょう。今日という素晴らしい日に相応しい最後だと思いませんか」
「い、いやぁ……」
涙目になってお尻を振りながら先生を見上げる。
それだけは許してくださいと。
けれど彼は決して私のアナルから指を抜こうとはしないし、目が合ってこちらの困惑を悟っても、その意志を揺るがせることはなかった。
「言うことを聞かないのなら、旦那さんに今日のことを話しますよ。奥さんは犯されているあいだ中、ずっとあなたに助けを求めていました──そんな風に伝えれば、彼は一体どういう反応をするでしょうね? あ、いや、それとも……真実を伝えた方がいいですかね。奥さんは死ぬ程感じて最後は自分からキスをしてきてくれていましたよ──と」
「や、やめてください……」
「では、自分が何をしなければいけないかは分かりますね」
私は唇を噛む。
そして、平穏のため──自分と夫、二人分の尊厳を放棄する覚悟を決めたのだった。
首を伸ばして、愛する夫のモノに口をつける。
ペタリと寝て、本人同様意思の感じられないペニス。
本当に寝ていても大きくなって射精するのだろうかと思いつつ──私は必死で舌を使ってその亀頭を愛撫した。
後ろでは先生にアナルをこってりと揉みほぐされながら──。
「んむぅ……んんふっ……」
口の中で徐々に夫のモノが体積を増しているのが分かる。
「んふぅ……」
寝ている状態にあるということが不思議に思えるぐらい、彼のペニスはむくむくと勃起し始めていた。
先生の精子まみれの口でごめん──そう思いながらも、私はできるだけ丁寧に愛情を込めて舐め上げる。
やがて彼のペニスは、二人でセックスをする時のようにそそり立ってきた。
上目遣いで夫の顔を見ても、やはり起きる気配もない。気持ちよさそうに寝息を立てている。
ぬちゃぬちゃぬちゃ……。
先生も夫のペニスが起立したことを確認し、嬉しそうだった。私のアナルをほじりながら言う。
「ほら、せっかく大きくしてくれたんですから、もっと激しくいやらしくしゃぶってあげてください」
「んんふぅ……ふぁい……じゅるっ……んむふぅっ……」
夫のペニスを咥えながら、夫以外の男性にアナルをほじくり回される……。
まさかこんなことをする日が来るだなんて想像もしていなかった。
まさに今私は、これ以上ないほど異常な性体験のただ中にいるのだ。
裏筋を舌の腹で舐め上げ、カリの縫い目に舌先を走らせ、尿道を突付きながら喉奥にまで肉棒を迎え入れる。
「むほぉ……んぐぅ……ぢゅばっ……ぢゅるるるる……」
唾液と涙を垂れ流し、鼻だけで呼吸をしながら陰茎をしごき立てる。
それと同時に、にちゃにちゃぐぼぐぼと、お尻の穴を責められる。
「んむほぉ……んんんっ!」
先生が指を抜き、替わりに熱く硬いペニスの先を尻穴にこすりつけてきた。
アナルに挿入される──その予感だけで、えもいわれぬ興奮に包まれ、精神の高揚は快感となって全身を駆け抜けた。
嫌なのか嬉しいのかも分からない。
だけど私は身体中の毛穴を開いて、ゾッとするような恍惚感に浸っていた。
「では奥さん、そのまま口を離さないでくださいよ」
先生はそう言うと、ぐいと力を込めてペニスを押し付けてきた。
にゅる……。
精子でぬるぬるにされた私のアナルは、大きな亀頭をも簡単に飲み込んでしまう。
にゅるりとペニスの半分ほどが侵入してきた。
「か……は……」
痛みはない。それどころか、充分にイッてしまえるほどの強い快感が下半身を支配した。
「おおおおおおっ、この締め付けは……」
先生も気持ちがいいのか、半分ほど入れたままで動かない。
括約筋から彼のペニスがピクピクしているのが伝わってくる。
「おおおおお……」
先生は吐息を漏らしながら、ゆっくりゆっくりと体重をかけてペ二スを挿入してくる。
ギチギチと音がしそうなほどに私のアナルは押し広げられていく。
そしてついに彼の肉棒、その全てが私の体内に収まってしまった。
「んむう……んあぁ……んふ……」
上の口では夫のペニスを喉奥まで、そして下の口では先生の巨根を根元までくわえ込む格好である。
経験したことのない感覚に心も身体も溶かされてしまいそう。
まるで一本の筒にでもなったかのような感じだった。
食べ物を摂取する口と、排出する肛門。その二つを同時に勃起ペニスで貫かれているのだ。
男性器に自分の存在の全てを奪われているような錯覚に陥る。
もうこうなれば、人間でも動物でもなく……もっと単純な──原生生物にでもなったかのような気分だ。
ぐちゅりぐちゅり……。
「おおお……気持ちがいい……気持ちがいいですよ……おおおおっ」
先生が大きな喘ぎ声を漏らしながらピストンを始めた。
お尻の中の肉が、カリによって削り取られていく。
幸いにも粘り気の強い精液で内壁がコーティングされており、痛みはない。
初めてアナルを犯されて、こんなに感じてはダメだ──そう自分に言い聞かせなければならないほど、私はあられもなくよがり泣いてしまっていた。
「んほおおおっ、んんんほおおおっ」
ペニスを口に含んだまま、涙と涎を垂れ流して絶叫する。
状況のあまりの異常さ、淫靡さ、そして背徳感、屈辱感、被支配感──心に湧き出るすべての感覚が、実体の在る快楽へと変じて私の身に襲い掛かってくる。
眼球がぐるりと裏返る。
腰が無意識にガクガクと痙攣する。
先生のペニスの一挿し一抜きに反射的に身体が反応してしまう。
確実に身体は喜んでしまっていた。
「んはあああっ、んやあああっ」
あまりに気持ちが良すぎて、ペニスを口から外してしまう。
すると先生に髪の毛を掴まれ、夫の股間へと顔を押し付けられてしまうのだった。
「離すなと言ったはずですよ」
「んふううっ……ごめっ、ごめんなさいっ……」
泣きながら必死になって口を開ける。
「そうです。上下の口を勃起チンポで埋めるというのが目的なのに……ちゃんと咥えてくれていないと意味がないでしょう。もう私がイクまで絶対に離さないでくださいよ」
バチュバチュバチュバチュ──。
「んんんっ、んんむんんっ」
バックからズコズコとハメられる。
慣れていないはずのアナルが、まるでヴァギナのように柔らかくこなれてくる。
前の穴よりも快感が鋭い。決して嫌じゃない、それどころか──ものすごく気持ちいい。
「んんふうっ、んんむふぅ……!」
先生は調子が出てきたようで、背後から頼もしい打ち込みを続けている。
全身が激しく前後に揺さぶられる。しっかりと頬を窄めて吸引していないと、ペニスを口からこぼしてしまうほど。
自分では頭を動かしていないのに、先生の激しいピストンで首が揺れ、まるで夫にイラマチオをされているような状態になってしまっていた。
私も苦しくて辛いが、当然夫の方にも相当な刺激が伝わっているはずで──。
彼のペニスは今にも爆発しそうなほどギチギチに勃起していた。