陽子が隣のテントで、今日ナンパされただけの年下に犯されている。
聞いているだけで心臓が高鳴ってしまうその音をバックに、私の方も──男に身体を抱き寄せられて色々なところを触られてしまっていた。
陽子があんなことをおっぱじめたせいで、こちらのテントの中にも取り返しのつかない淫靡な雰囲気が満ちてしまっている。
男もエンジンがかかってきたようで、この状況から脱するのは簡単なことじゃないなと思った。
「くっ──」
股間がジュンと濡れそぼっている。
触ってもいないのにそのことが分かるぐらいだ。もしも男に確認されたら、言い逃れはできないだろう。
男性とこんなにも肌を重ね合わせたことは、ここしばらく──いや、それこそ五年もなかったことなのだ。
私はまるで、男性に免疫のない女子中学生のような反応をしてしまうのだった。
自分の姿に驚きを隠せない。
“久しぶり”ということが、こんなにも心と身体の感度を高めてしまうものだなんて……。
「んん……」
男はそんな私の反応に気をよくして、さらにいやらしく身体中を撫で回してくる。
汗で湿った肌の上を、ゴツゴツした男らしい指が滑っていく。
「ふあ……ふああ……」
背中、わき腹、腰周り、太もも、ふくらはぎ、足の指──。にちゃにちゃと音を立てて、彼の指が這い回る。
粘つく汗を塗り伸ばされて、私は無理矢理興奮させられていた。テントに満ちるいやらしい雰囲気と、男の卑猥な手の動かし方。我慢しようと思っているのに、どうしても呼吸は乱れ、身体はくねくねと踊ってしまう。
彼の方も相当に興奮している様子で、はぁはぁと息を荒げては余裕のない感じで指を動かしていた。彼の股間がカチコチに硬くなっていることは、そこに当たっている腕の感触から分かる。
「はぁはぁ……。ね、お姉ーさん。せっかく出会えたんだからさー、仲良くしようよ。ね……。ほら、こんな最高の身体……もったいないじゃん……」
「……ん……は……」
こんなナンパ野郎に好きにされてたまるか──。
そう思って私が身体に力を入れようとしたその時。
──ンガアアッ! アンッ! イクッ! アンッ! イクッ! アンッ! イクッ! アンアアアッ! イグウウウッ!
バッツンバッツンバッツンバッツン!
ものすごい喘ぎ声と、先ほどよりもさらに激しく肉と肉とがぶつかり合う音──それらが混ざり合って一体となったものが、テントの分厚い布を振動させてきた。
虫の鳴き声も掻き消してしまうほど大きなその音に、気持ちが砕ける。
「──っ」
あちらのテントは相当なクライマックスを迎えているらしい。中の様子がありありと浮かんできてしまい、私はその映像を追い出そうと慌てて頭を振った。
もはや身体からは完全に力が抜けてしまっている。心を強く持って、今まさに抵抗しようとしていたところだったのに……、陽子のヤツ──。
今の私は、もしも部屋で一人きりだったなら、絶対にアソコに指を入れて激しくかき回していただろうなというほどに興奮してしまっているのだった。頭がぼんやりして、全身の血が沸騰したように熱くなっている。
──このままじゃダメだ。まずいことになる……。
そう思うのに、身体は言うことを聞いてくれない。
男は獲物を捕らえたというように嬉しそうにニヤついて、際どい部分にまで指を伸ばしてくる。
お尻の肉、その水着のふちに沿うように指を動かされ、そして人差し指を水着の中に入れられる。
今日一日露出していなかった部分まで触られて、またしても気持ちがトロけてしまう。
「ね、お姉ーさん……。俺らも仲良くしようよ。ほら、あっちのテントに負けてらんないでしょ?」
「んあ……はぁ……」
いまや彼の右手は、手首の部分まで私の水着の中に入り込んでいた。
柔らかい尻肉をてのひら全体で愛撫される。
私が鼻を鳴らして悶えると、彼はもう一方の手を、上の水着にまで伸ばしてくるのだった。
「いや……あっ」
汗がローションの役目を果たして、彼の左手は私の黒い水着、そのカップの中ににゅるんと入り込んでしまった。Dカップの膨らみを、大きな手でぱっくりと包み込まれる。てのひらのちょうど真ん中に乳首が当たって、鋭い快感が身体に送り込まれてきた。
「あっ、んあっ」
にゅるにゅるにゅる──。
男は乳房全体をむにむにと揉み込んでくる。柔らかい肉にゴツイ指が食い込んで、ものすごくいやらしいことになっていた。私はその光景を見ないようにと、アゴを上げて目を閉じた。
が、男はそんな私に構うことなくいつまでもそうやって胸と尻の肉を揉み込んでくるのだった。まるでそうしていれば、そのうちに私の心と身体がほぐれて──すべてが自分の思い通りになるのだという風に……。
そしてそれが間違いではなかったということを、私はしばらくしてから自分自身に教えられるのだった。
「ふふふ、お姉ーさん、ようやくいい感じになってきてくれたねー。ホント、今日はお預け食らうかと思ってヒヤヒヤしたけど……。やっぱりいつもお堅いと、タガが外れた時には人よりエッチになっちゃうのかなー、ほらすごい感じ方じゃないの、これ、ほら……」
「んふあっ……ああんっ……」
すでに水着はずらされてしまっていた──。
上は胸元までたくし上げられて、白い乳房が二つとも丸出しになっている。
ピンクの乳首は硬く勃起していて、私が興奮状態にあるのだということを如実に物語っている。
下はずりおろされ、片足を抜かれて──今や右足首にかろうじて引っかかっているだけという状態。
そして露わになった女性器を、指で激しくこすられる。
「あんんっ……いやっ……」
「ふふふ、嫌じゃないでしょー? おマンコこんなにびしょびしょに濡らして……。すっげー興奮してんじゃん……。ホントにさ、よっぽど興奮しないとここまでおマンコトロトロにはなんないよ? こんだけトロけてたらさ、もう口で何を言おうと説得力ないよ? ねー、分かってんの? そこんとこ。ねー」
ぐちゅぐちゅぐちゅ──。
「んはっ、やはあっ」
「ほら、安心して身を任せてみ? 俺毎日女をナンパしてハメまくってるからさ、お姉ーさんのこと無茶苦茶にしてあげられるよ? いっぱい気持ちよくイカせてあげるからさ。ね」
「んあっ──」
乳首をコリコリと指で弄ばれ、おマンコの中をぐじゅぐじゅとかき回される。
「あふあっ、あああっ」
オナニーでは決して味わうことのできない、本物の男の愛撫。
認めたくはなかったが、でも──、やっぱり一人でやるより何倍もいやらしくて、気持ちがよかった。
「あんあっ、やだっ、これっ、あああっ……」
こんなチャラい男にナンパされて、身体を好き勝手いじられてしまうなんて……。
こういうことをする女を軽蔑していたのは一体誰だったか……。
「ほら、お姉ーさん、陽子さんから聞いたよ? 五年ぶりなんだってね……。きっとチンポ生でハメたらメチャクチャ気持ちいいよ……。俺も、お姉ーさんもね……。特にお姉ーさんなんて、五年ぶりに性欲を解放できるんだからね……。うっは、ヤベ、超楽しみ。どんな可愛い顔でイッてくれるんだろね……」
「あんっ、んああっ」
──ダメだ。このままじゃ本当に……。でも、どんどん流されて……。何これ……。こんなの……。本当に……。んふっ……。
「ね、身体に力入れなくていいよ。ほら、お姉ーさんは悪くないからさ。犬にでも噛まれたと思って大人しく食われちゃってよ……。俺がおいしく骨の髄までしゃぶり尽くしてあげるからさ……」
アゴを指で持ち上げられて、強引に唇を奪われた。
「んふぅ……んふあぅ……」
粘つく舌を口内に挿入されて、内側の粘膜をこすられる。
「んむあ……ふあ……あ……」
指マンと乳首責めは継続したまま、唾液まみれのキスをされる。
蒸し風呂のような夏の夜、テントの中という慣れない場所で──今日知り合ったばかりの、年下のナンパ男に──好き放題されてしまう。
まるで淫らな夢の中に迷い込んでしまったかのような現実感のなさだった。
自分が自分ではないような感じ。薬でも打たれて興奮させられているのだと言われた方がまだ理解しやすい。それほどまでに私は自分の心と身体の変化に戸惑っていた。
どうしてこんなことになってしまっているのだろう……。一体、何が悪かったのかな……。
私は獣のようなキスを口中に浴びて、歯茎を舌で舐めまわされながら──ぼんやりとそんなことを考えていた。
[ 2011/12/08 04:08 ]
未亡人ナンパされる |
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